Pocket

栄養士であれば栄養指導をやりたいと思っている人は多いでしょう。

また、栄養士でなかったとしてもフリーランスで食事のカウンセリングをしている人もいますよね。

 

でも、そんな時に「正しい栄養指導」や「食事カウンセリング」のやり方って習ったことはないのではありませんか?

経験を積むことが一番なのは間違いありませんが、何か事前に学んでおくことがあるといいですよね。

実際に始める前に何を学べばいいのか?

今回はそんな「正しい栄養指導のやり方」についてはお話しします。

相手に伝わる栄養指導とは?

栄養指導とは?

それでは、さっそくお話ししていきたいのですが、 その前に栄養指導とはどんなことをするのかを簡単にお話しします。

栄養指導にせよ、食事カウンセリングと呼び方は様々ですが、今回は全て引っくるめて「栄養指導」ってことにしといてください。

 

この栄養指導の目的は「相手の食事を今よりも改善すること」です。

まず、この定義をしっかりと決めておくことが大切です。

ただ、この「今よりも」というのが状況によって程度が変わります。

 

ここがポイントになってきますので後ほど詳しくお話ししますね。

まず言葉の定義として「相手の食事を今よりも改善すること」が栄養指導だという認識で考えてみてください。

 

会社員とフリーランスの栄養指導

さて、具体的なお話に入っていきます。

まず、栄養指導の基本的なことをお話ししますが、2つのパターンに分かれます。

 

それは会社員としての栄養指導

フリーランスとしての栄養指導

 

この2つです。

 

会社員としての栄養指導は病院や施設内での栄養指導、もしくは業務委託などの特定保健指導などが当てはまります。

特徴は定価が決まっていること、そしてある程度、指導時間が決まっていることです。

基本的にはクライアントや患者さんは受けたくて受けるというよりも、医師や所属している会社の指示で受けています。

 

フリーランスとしての栄養指導ですが、これは自分で内容を全て決めます。

ダイエットが目的の人、パフォーマンスアップが目的の人、筋力アップが目的の人、不定愁訴の可決が目的の人など、対象によって指導の内容は変わります。

ですので、会社員としての栄養指導と違い定価も指導時間も決まっていません。

フリーランスの人が自分で決めます。

対象のクライアントは自分の意思で受けることがほとんどです。

 

栄養指導の基本

会社員として、フリーランスとして、栄養指導の内容やルールは変わります。

ですが、基本的な方法はそこまで変わりません。

大事なポイントを抑えることが大切です。

栄養指導において、もっとも大切なこと。

 

それは「聞くこと」です。

 

「相手の話を聞くこと」これがもっとも大切な基本です。

とても単純なことだと思ってしまうかもしれませんが、この単純なことがもっとも重要なんです。

理由を説明します。

 

◆信頼関係がなければ人は動かない

まず、最初の目的をおさらいしておきましょう。

栄養指導の目的は「相手の食事を今よりも改善すること」です。

これは相手に「今とは違う食事に変えてもらうこと」ですよね。

 

つまり、相手に行動してもらわなければいけません。

どんなにあなたがどんなに正しい知識、詳しい知識を持っていたとしてもそれを伝えることで相手が行動しなければなんの意味もありません。

 

つまり、正しい栄養指導とは「相手に行動してもらえる栄養指導」ってことになります。

そして、相手に行動してもらうためには「信頼してもらうこと」が重要です。

 

この相手に信頼してもらうためにもっとも大切なことが「相手の話を聞くこと」なんです。

 

相手の話を聞いて、信頼関係を築く。それができればあなたの話を相手はちゃんと聞いてくれるので行動してくれる。

行動してくれれば、それは相手の食事は改善されていくでしょう。

改善されるのであれば、それはいい栄養指導ですよね。

では、なぜ「相手の話を聞くこと」で相手は信頼してくれるのでしょうか?

 

◆問題を解決したいのは相手も同じ

理由は2つあります。

1つ目の理由は「問題を聞き出すため」です。

栄養指導というのは基本的には食事を改善することにより相手の問題を解決することです。

この問題というのは病気の改善や、ダイエット、筋力アップ、など相手は今の現状に不満がある。

もしくは解決する問題に気づいていない。

このどちらかの状態です。

 

◆相手の話を聞くことで問題を聞き出せる。

自分の問題を自分で気づいてもらう。

あなたは、その問題の解決のために手伝う協力者です。

相手の話を聞く中で出てきて問題点、不満を食事を改善すれば解決することに気づいてもらう。

そして、相手からどうすればいいのかを聞いてもらえるように誘導します。

 

あなたはあくまで「協力者」です。

指導するのではありません。

たまたま、あなたはその問題の解決策を知っているのです。

自分の問題を解決してくれる人を基本的は信頼します。

 

あなたが信頼している人の中にはきっとあなたの問題を解決してくれた人がいるのではないですか?

◆人は話を聞いてもらいたい

2つ目の理由は単純に人は自分の話を真剣に聞いてくれる人が好きなんです。

ちょっと考えてみてください。

 

・一方的に話し続けて、こちらに話す暇を与えない人

・真剣に自分の話を聞いてくれる人

 

どちらかがあなたは信頼できると思いますか?

おそらく、ほとんどの人は後者ではないでしょうか。

 

ただ、ここのポイントは「真剣に」です。

 

適当に聞けば、それは相手にはバレています。

自分の話を真剣に聞いてくれている。

そう思うこそ、相手は信頼してくれるのです。

 

自分が一方的に話すのではなく、相手の話をしっかりと聞くことで信頼関係を築く。

そうすることで相手はあなたの話を聞いてくれるようになります。

あなたの話を聞いてくれるのであれば、食事の改善のために相手が動いてくれる確率は上がるでしょう。

 

行動してくれるのであれば、それはいい栄養指導になるでしょう。

あなたが信頼している人は?

さて、ここで1度振り返ってみます。

相手に信頼してもらうには「相手の話を聞くこと」でした。

でも、本当に?って思うかもしれません。

聞くだけで信頼するのってイメージがわかないかもしれません。

ただ、考えてほしいことがあります。

 

それは、あなたが信頼している人のことです。

あなたは、なぜその人のことを信頼しているのでしょうか?

 

理由はいくつか考えられます。

・相手に共感している。

・相手を尊敬している

・相手が問題を解決してくれた

・相手との接触回数が多い(一緒に過ごした時間が長い)

・相手が真剣に話を聞いてくれる

だいたいこんなところではないでしょうか?

 

共感はあなたが相手と同じ状況を経験していれば使えます。

ただ、栄養指導では相手と同じ状況というのは難しいかもしれません。

 

尊敬は相手が権威性があったり、事前に尊敬できるような情報が伝わっていれば使えます。

ただ、これから栄養指導をしようと思っている人がいきなり尊敬してもらうのは難しいでしょう。

 

問題解決は栄養指導を通じて、これからやるところです。

事前に別の問題を解決をすることは難しいでしょう。

 

接触回数は栄養指導の場ではなかなか増やせません。

基本的には短い時間、期間の中で栄養指導するのでこれも難しいでしょう。

 

 

そう、こう考えると初期の段階でできるのは「相手の話を真剣に聞くこと」なんです。

あなたも自分の悩みや不安を真剣に聞いてくれる人であれば信頼できると思いませんか?

そして、聞くことならばすぐに実践できると思いませんか?

 

正しく栄養指導をしたいと思っているのなら、「相手の話を聞くこと」を実践することが一番の近道なんです。

 

伝えなくていいの?

さて、ここで疑問に思ってしまうかもしれません。

聞くことは重要かもしれないが、伝えることは正しくなくていいのか?と。

もちろん聞くだけでなくて、伝えることは伝えなければいけません。

 

ただ割合としては

聞くのが7割、伝えるのは3割くらいです。

意識としては聞くのが9割、伝えるのは1割くらいの方がこの割合に近づけるでしょう。

 

それくらい、聞く方が大切です。

 

そもそも相手の話を聞かないと何に悩んでいるのかもわかりませんし、信頼もしてくれません。

一方的に専門的な知識を伝えたところで相手が動かなければ何の意味もないのですから。

 

◆詳しい栄養学の知識が必要?

そして、知識の話ですが、なにを勉強すればいいのか?ですね。

これは厳密にいうと相手によって変わります。

なぜなら相手の問題を解決できる知識が必要な知識だからです。

病気に対しての指導がしたいのならそのための知識が必要ですし、ダイエットに対しての指導がしたいのならそのための知識が必要です。

 

あなたが必要な知識はどんな相手に栄養指導をするのかで変わります。

あくまで「相手ありき」です。

もし、特定保健指導などから始めるのであれば、正直詳しい知識は必要ないでしょう。

 

絶対とは言いませんが、特定保健指導などで伝えることは食べ過ぎの改善や、外食の選び方、家で選んでほしい食品などです。

 

そこまで専門的な知識が必要な場合は少ないでしょう。

それよりも相手に行動してもらえるように短期間で信頼してもらえるスキルの方が重要です。

専門的な知識にこだわりすぎずに、必要な知識を必要なだけ学ぶことをオススメします。

まとめ

何が正しいかはわからない、、だけど

ここまで正しい栄養指導についてお話をしてきました。

初期の頃は「相手との信頼関係を築き、行動してもらえる栄養指導」これを目指すことがいいと思います。

ただ、正直なところ「正しい栄養指導」というのは存在しないかもしれません。

 

それは「正しい」かどうか判断するのも相手だからです。

こちらでコントロールできない以上僕らが目指すのは「正しい栄養指導」ではなく「今の状態での全力を尽くした栄養指導」ではないでしょうか?

 

全力を尽くせば、それは最善を尽くしたことになります。

そこから先の結果はコントロールできません。

だからこそ、今の状態の全力を尽くす。

 

できないことはできないのです。

そして、最初はその中でも「相手の話を聞くこと」に全力を尽くしてみてはいかがでしょうか?

「聞く力」はどんな分野でも役に立ちますから。

良かったら試してみてくださいね。

Pocket

こんなことで悩んでいませんか?

管理栄養士、栄養士、薬剤師、健康分野の資格を持ちながら
資格を生かせていない今の働き方に満足していないあなたへ

 

・転職したいと思っているけど同じことを繰り返してしまう気がする…
・フリーランスとして活動してみたいと思っているけど何をしたらいいのかわからない…
・栄養学やビジネスの知識を体系的に学ぶ場所が知りたい

 

そんな悩みを抱えている方はぜひ、このプレゼントを受け取ってください。

 

%ef%bd%99%e3%80%80%e7%9f%a2%e5%8d%b0%e3%80%80%e3%82%b0%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3