妊娠の準備できていますか?
「自分はいつか妊娠できる」
「時期が来たら自然に子どもを授かれる」
そう思っている人がほとんどの世の中だとおもいます。
しかし、晩婚化や女性の初産年齢が高齢化する日本で
「不妊」に悩むカップルは6組に1組 と
言われている時代です。
妊活中のあなたや
将来、子どもを授かりたいあなたへ
妊娠しやすいカラダづくりのために必要な
食事のポイントをお伝えします。
1. トランス脂肪酸を避ける
トランス脂肪酸は全身に炎症を起こし、
ガンや糖尿病、アルツハイマーなどを引き起こすだけでなく
・卵巣の機能を下げる
・排卵障がい
・流産
・子宮内膜症のリスクをあげる
など、不妊にも多大なる悪影響を与えます。
日本では「日本人は健康に影響するレベルの量を摂取しているわけではない」
という理由から特に規制がなく、
スーパーやコンビニで売られている
お菓子やパンには大量の「トランス脂肪酸」が使われています。
しかし、海外の多くは規制対象としており、
2018年にはアメリカ全土で使用禁止が定められました。
《トランス脂肪酸が含まれている油、食品》
マーガリン、ショートニング、ファストプレッド、加工油脂、外食の揚げ物(特にファストフード)、スナック菓子・・など
規制のない日本でトランス脂肪酸を避けるのは至難の業ですが
商品の成分表示をチェックして、以上の記載があるものはなるべく控えましょう。
どうしても避けられない場合、
原材料表示は材料の使用量が多いものから順に記載されています。
上位にトランス脂肪酸がきているものだけでも、避けることがベストといえます。
2.オメガ3脂肪酸を積極的に摂る
オメガ3脂肪酸はカラダに必要不可欠な必須脂肪酸です。
体内では合成することができないので、食事から補う必要があります。
オメガ3脂肪酸は
・グレードの高い卵子の採卵率が高まる、
・妊娠率が高まる など
妊娠に重要な働きをします。
また、精子のまわりはオメガ3脂肪酸でおおわれているため、
しなやかな動きの源となり、運動率があがるとされています。
《オメガ3脂肪酸を多く含む食材》
・青魚(さんま、いわし、鯖)
・くるみ
オメガ3脂肪酸には、
熱に弱い、酸化がはやいという弱点があります。
亜麻仁油やえごま油にもオメガ3脂肪酸の摂取が期待できますが、
製造の過程で酸化ダメージをうけている場合があるので、注意が必要です。
3.タンパク質を摂取する
タンパク質は脳や筋肉、内臓をつくる重要な栄養素です。
胎児が母体内で成長するためにも欠かすことができません。
一日に必要とされるタンパク質量(g)は体重(kg)×1.5 です。
例)体重60kg×1.5=90g
1食で30g補う必要があります。
《タンパク質の目安量》
大豆100g=タンパク質30g
肉or魚100g=20g
豆腐1パック+納豆1パック+卵=20g
不足分は、間食として豆乳やチーズ、プロテインなどで
補うことをおすすめします。
4.未精製の穀物を食べる
玄米や胚芽米といった未精製の穀物には、ビタミンミネラルが多く含まれます。
また、食物繊維も豊富なため、血糖値の急激な上昇もおさえます。
白米や精製小麦は重要な栄養素が取り除かれ、
主な栄養素は炭水化物のみとなり、血糖値を急激に上昇させ、
不妊のリスクを高めるとされています。
また、高血糖状態がつづくことにより、
・卵子の質の低下
・男性ホルモン分泌促進による排卵困難 などの影響があります。
白い炭水化物よりも、茶色い炭水化物を選ぶようにしましょう。
5. 葉酸を摂取する
葉酸は新陳代謝や細胞分裂にかかわり、血流を促進します。
葉酸を十分に摂取することにより、
赤ちゃんの先天性異常(神経管閉鎖障がい)を予防し、流産・死産のリスクを減らします。
また、着床しやすい子宮環境づくりを担います。
そのため、
妊活期~妊娠初期に特に重要な栄養素となります。
葉酸が含まれる代表的な食材
《緑黄色野菜》
枝豆 240㎍/100g ほうれん草 210㎍/100g
《レバー》
鶏レバー1300㎍/100g 牛レバー1000㎍/100g 豚レバー810㎍/100g
よほどの食事でない限り、葉酸の不足は起こりづらいとされています。
妊婦・授乳中の女性は意識して摂る必要がありますが、
サプリメントなどによる過剰な摂取はさけたいところです。
〇葉酸の必要量 と 上限量 (単位:㎍/日)
必要量 | 上限量 | |
成人男性 18~29歳
30~69歳 |
200
200 |
900
1000 |
成人女性 18~29歳
30~69歳 |
200
200 |
900
1000 |
妊婦 | +200 | |
授乳婦 | +80 |
過剰症として
食欲不振、吐き気、むくみ、不眠症、蕁麻疹、呼吸障害
などが挙げられます。
6.鉄分を摂取する
筋肉を動かす、細胞分裂をする、体温を維持するなど
私たちが生きるためのすべての活動のエネルギーは
ATP(アデノシン三リン酸)から生み出されます。
そのATPを作るのがミトコンドリアです。
そしてミトコンドリアの働きには鉄分が欠かせません。
つまり鉄分が不足することで、
ミトコンドリアのはたらきが低下し
・慢性疲労
・赤血球不足
・冷え
・ホルモン分泌低下
など 全身の機能が低下します。
そして、卵巣や子宮も例外なく働きが鈍くなり、
とても胎児が育ちやすい環境とはいえなくなります。
また、精子と卵子の受精時には
相当量のエネルギーが必要とされるため、
鉄分不足によるミトコンドリアの働きの低下は
エネルギー不足につながり、
受精に不利な状態となります。
鉄が多く含まれる食材
豚レバー 13mg/100g
鶏レバー 9.0mg/100g |
7.飲み物はお茶か水
水分補給は無糖のお茶や水にしましょう。
糖分がたっぷり入った清涼飲料水はなるべく控えたいところです。
とくに、ブドウ糖果糖液糖を使用したスポーツドリンクやジュースはやめましょう。
ブドウ糖果糖液糖のほとんどが遺伝子組み換えのトウモロコシがつかわれており、
ガン、糖尿病、アレルギー、不妊症の原因となるとされています。
妊娠しやすい食事例
・ししゃもでタンパク質とオメガ3脂肪酸を補給
・主食は押し麦ごはん。玄米だと◎
・ほうれんそうで鉄・葉酸・ビタミンC・食物繊維などを補給
・生野菜、味噌汁、漬物など水溶性ビタミンの損失を抑えた調理法
・和食ベースの献立でトランス脂肪酸ゼロ
・食後はカフェインゼロのルイボス茶
まとめ
妊娠しやすい食事のポイントには、7つある。
1. トランス脂肪酸の摂取を控える
(マーガリン、ショートニング、ファストプレッド、加工油脂、外食の揚げ物(特にファストフード)、スナック菓子・・など)
2. オメガ3脂肪酸を積極的に摂取する
(さんま・いわし・さばなどの青魚、くるみ)
3. タンパク質を十分に摂取する
(目安量:大豆100g=タンパク質30g、肉or魚100g=20g、豆腐1パック+納豆1パック+卵1個=タンパク質20g)
4. 未精製の穀物を食べる
(玄米や胚芽米など)
5. 葉酸を摂取する
(枝豆やほうれんそうなどの緑黄色野菜、鶏レバー、豚レバー)
6. 鉄分を摂取する
(豚レバー、鶏レバー、はまぐり、卵黄、ほうれん草、小松菜、乾燥ひじき)
7. 水分補給は水かお茶にする
いかがでしたでしょうか?
妊娠しやすいカラダづくりには、日々の食事を整えることが必要不可欠です。
また、妊娠はパートナーがあってのこと。
お互い食生活であらためるべき点はないかを話し合うことも大切かもしれません。